屋久島撮影旅 第7話 – 「友情のしるし」

   

友情のしるし

第6話「人にやさしく」に戻る

 

7/25(水)

8:00

白谷雲水峡から降り、チームで打ち上げを行い、宿に戻って足首を冷やしながら仕事して、少ししたら俺も伊織もストーンと落ちていた。

足を冷やす

気がつけば9時間も眠っていた。俺も伊織も一度も起きなかった。

これだけ眠ればもう大丈夫…よっこらせ……

 

 

ぐはぁ!!

 

 

大丈夫じゃねぇ。どうした俺の右足首。

足首はどこだ

 

12:00

「屋久島徳洲会病院」へ。

一応レントゲンを撮って診てもらった。「多分折れてないし靭帯も切れてなさそう」というフワッとした診断だった。

治療終了

固定されるわけでもなかったので、大したことはないのだと思いたい。

さあ、お支払いを済ませて次の撮影場所へ。

お会計

 

13:00

御調さんのとっておきの絶景を見るため、「クリスタル岬」と呼ばれる場所へ。

この場所はかつて水晶の採掘場だったらしい。今でも水晶のかけらが落ちている。素晴らしく美しい海を眺めることもできる。遠くには種子島も見える。

崖しかない場所で危険なため、ガイドブックにも載っていないそうだ。だから、現地の人くらいしかここには来ない。なるほど、とっておきの場所というわけだ。

 

「フォォォォォー!!!」

 

伊織が遠くの方で叫んでいる。俺は崖の上からその様子を見ている。この足では崖を下ることはできなかったからだ。

 

「ヤバい!ヤバいです!!」

 

普段はクールに見えるが、伊織は美しいものを見ると、ググッと感動が心の底から湧き出る男のようだ。だから、その美しさをなんとか切り取ろうと努力するのだろう。

フォトグラファーとはそういう人種なのかも知れないと、崖に登って叫び続ける伊織を見てしみじみ思う。

クリスタル岬

そんな伊織を眺めながら、俺は御調さんから借りたストックを素振りする。しばらく走れないのなら、別のところを鍛える他ない。

※ 伊織による盗撮。全く気がつくことなく素振りを続けていた。

 

15:00

クリスタル岬を後にした俺たちは、大悟さんが勤めているお土産屋さん「武田館」へ。

今日、ここに来るということは伝えていなかったので、仕事をしていた大悟さんは驚いてくれたようだ。

武田館は、屋久杉を加工して販売できる数少ない会社だ。

大悟さんによれば、1982年を最後に、屋久杉の伐採はできなくなった。伐採ができないわけなので、屋久杉を手に入れるには倒木を利用するしかない。

しかし、2018年を最後にそれすらも一切許されなくなった。だから、今後は在庫しているものを販売する他ないということになる。

大悟さんの会社は林業から始まったので在庫はまだあるようだが、今後は屋久杉を材料にした家具などはどんどん手に入れにくくなる。一級材がさらに値上がりしていくのは間違いないので、高いものから順に売れていく。

その話を聞いていると、まるで亡くなった作者の美術品のようだ。美術品の数には限りがある。作者が亡くなっているので、今後減ることはあっても増えることはありえない。だから、素晴らしいものから高値で売れていく。

なるほど、こういう世界もあるのか。

 

15:30

武田館で売っているのは、超一級の屋久杉家具だけではない。屋久島にまつわるおもしろグッズも売っている。

例えば、「森のことだま」。どう見ても、コイツの顔はもののけ姫に登場していた「コダマ」にうりふたつだ。

森のことだま

他にも「森のこだま」というのもある。「ことだま」に比べると、風景に溶け込もうとする奥ゆかしさを感じる。より妖精感がつよい。

森のこだま

そうかと思えば、公式な「コダマ」も売っている。武田館は、屋久島で唯一ジブリ製品の販売権利を持っているのだ。

コダマ

つまり、それ以外のお土産屋さんには、「ことだま」や「森のこだま」しかいないわけだ。ヒリヒリする生き残り競争がそこに垣間見える。

「コダマ」を買った俺は保守的なのだろうか。

 

16:30

屋久杉を使った一輪挿しとコダマをお土産に買うことにした。伊織も何やら買い込んでいる。

お土産も買えたところで帰ろうとしていた俺たちに、大悟さんが何かを差し出した。さっきまで一生懸命作業していたものだ。

 

「友情のしるしに」

 

彼の手のひらに乗っていたのは、屋久杉を使ったキーホルダー

今回の撮影に大活躍したクラウドベンチャー ウォータープルーフのシルエット、Onロゴ、そして俺の名前が刻まれている。伊織も同じものをいただいた。

友情のしるし

見知らなかった土地で新しい友達ができることほど、旅で嬉しいことはない。必ずまた会おうと約束しつつ、お店の前で記念撮影をして大悟さんと別れた。

武田館
※ コダマのように首をコキコキさせようと試みる伊織。

 

最終話「旅の醍醐味」に続く

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