宮古島挑戦記 2018 – 第12話「Get into gear、気合いを入れろ」

      2018/05/28

田中さんとのラン_2017

第11話「絶好調のバキューン」に戻る

 

100km地点、東平安名崎が近づいてくる。池間島から東平安名崎の40kmで、少なからず疲労は溜まっていると思う。

細く長い集中を途切らせないように、思い切り踏み込んでしまうことのないように、意識してここまで来た。今回の俺のバイクの作戦は、大げさに言えば「バイク100kmまでは準備運動」だからだ。スイムも準備運動、バイクも今はまだ準備運動だ。バイク100km地点の表示が見えたら、そこからもっと頑張るのだ。

心の準備を少しずつ整えていたちょうどそのとき、前方に尊敬してやまない金剛力士像のような漢が立っていた。このVIPERを作ったCEEPOの田中さんだった。

CEEPO_Joe Tanaka

 

去年はランコースで一緒に走ったが、今年は田中さんは出場しない。あのときのように一緒に走れないのは残念だが、こうしてレース中に姿を見られるのは嬉しい。大きく田中さんに声をかける。気がついてくれたようだ。

田中さんとのラン_2017

 

 

「100kmから頑張れ!!」

 

 

そう声が返ってきた。その瞬間、ローラー練で観ていたCTXC Videoの見慣れた画面を思い出す。

“Get into gear”……気合いを入れろ。あと57km。ローラーなら1時間半と少し。なんてことはないはずだ。ここからいつもの練習をやるだけだ。

get into gear

 

でもアレキツかったなぁ。。
今からアレやるのか。。。

 

ええいやかましい。ゴチャゴチャ言うな。ビビるな。そういうのはもう終わりにしろ。

ready

 

 

「はい!!」

 

 

田中さんに短く返事をし、それを合図にもう少しだけ強く踏み込んだ。ここからがスタートなのだ。練習の成果はここから出す。

 

そして、まるで家で練習をしているような感覚で、その後の57kmを走った。ただし、「スタート直後」からかなりくたびれていた、という状態ではあるが。

100-130km区間のアップダウンはインターバル練のようだった。下り坂でパワーを加え、その勢いで一気に坂を越えるつもりで走る。かつてあれだけ苦労した区間が、練習の成果を試すフィールドのように感じる。

それでも平均スピードはジワジワと下がっていく。少しずつ腰が痛くなってくるが、俺は絶好調なんだと自分に言い聞かせる。そうしていると、宮古島市陸上競技場に戻ってきた。Garminによれば、バイクフィニッシュは5時間48分。去年より30分くらい早い。

バイクから降りるとそれなりに消耗していることに気がつく。今までは、レース中いつも「苦しい」「痛い」「疲れた」という言葉が頭の中を駆け巡っていた。今回は、ほとんどそんな言葉が浮かぶことはなかった。消耗していることに今になって気付くことが、良いことなのか悪いことなのかは分からない。

 

(それより早く準備しないと…)

 

しかしそんなことを考えている暇はない。スイムで59分、T1で12分、そしてバイクで5時間48分。合計で約7時間。目指す12時間切りのためには、もう一刻の猶予もない。

急いでクラウドフライヤーに履き替え、陸上競技場を出る。脚は大丈夫、痛くない。どこも気持ち悪くはない。

それなら早く行け。気合いを入れろ。

 

第13話「状況判断の遅れ」に続く

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