ポセイドン再臨 – 第2話「お茶の間ゲストハウス」

   

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第1話「なつやすみ、再び」に戻る

今向かっている千葉県・勝浦市には、俺の好きな場所がある。お茶の間ゲストハウスというところだ。

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ここは、ご主人の福岡さんと、福岡さんの奥さん(春奈さん)が二人でやっている。ただし、福岡さんによれば春奈さんが「主人」で、福岡さん自身の肩書きは「使用人」ということらしい。

昭和初期に建てられた民家を利用した居心地の良い空間で、春奈さんの作るメシもうまく、そして目の前には守谷海岸という関東屈指の綺麗な海が広がっている。以前、2回ほど泊まらせてもらったことがあるのだが、すっかり好きになってしまったのだ。

急にできた休みで遠出しにくいとき、それでもひたすらのんびりしたいとき、ここほど落ち着かせてくれるところをまだ他に知らない。魔城カサブランカや猫屋敷、あるいはホーンテッドマンション、ありとあらゆるスリリングな宿泊施設を味わった経験から言えば、お茶の間ゲストハウスの優しさはそれらとは対極に位置すると言えよう。

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そんなお茶の間に急ぐべく、横浜からアクアラインを越え、休憩を取ることなくノンストップで勝浦に到着。

宿泊先に到着すると、使用人・福岡さんが「ポセイドン装備、取り揃えております」と使用人的口調で丁重に迎えてくれた。新島での一部始終を知っている福岡さん。話が早い。

福岡さんは、足ヒレ・シュノーケリング用マスク・三又の鉾 (というかモリ)を恭しく捧げて持ってきた。

「さっそく そうびするかい?」

「はい」

ポセイドン装備を整えた俺は、庭の一点に目を留めた。白鳥がいる。

「福岡さん、アレは…」

「スワン型の浮き輪です」

「乗ります」

スワンを駆ってモリを振るう勇姿を想像し、武者震いが止まらない。

いざ、出陣。

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第3話「ポセイドン、敗北」に続く

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 - 海の男