ポセイドン再臨 – 第5話「ダンディズムリサイタル」

      2016/10/17

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第4話「ファミリーレストラン こだま」に戻る

「うめぇ!うめぇなオイ!」と喚きながら勝浦タンタンメンと焼肉ライスを完食し、すっかり身体が温まった俺は、心安らかにお茶の間ゲストハウスに戻った。

昼メシの後は昼寝。少し眠るつもりが、気がつけば17時半。1時間半も眠っていた。あくまでのんびりする目的の旅なので、それもまた良し。

夕方のこの時間、守谷海岸にはもう誰もいない。その誰もいない海で、福岡さんに教わりながらSUPに挑戦してみることにした。ハマのダンディズムたるもの、SUPのひとつもできなければ…と前々から思っていたのだ。

お茶の間にあるSUPには、大小2種類あるらしい。小さい方がバランスを取るのが難しいということなので、大きい方を運動できない芸人まどかに渡し、俺は小さい方に乗ってみる。

ところが、立ち上がるとグラグラしてまともに進めない。オールで漕ごうとすると、すぐに海に落ちてしまう。立ち上がるのは諦め、膝立ちで試してみると、辛うじて前に進める。こんなに難しいものなのか。

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一方、大きなSUPを使うまどかは普通に立てている。やはり大きな方が簡単らしい。「ちょっとボード交換して」と頼み込み、大きな方で再挑戦。しかし、大きい方も簡単ではなかった。油断すると落ちそうになるので気が抜けない。苦労してなんとか立って漕ぐことはできた。

振り返ってみると、なんと運動できない芸人が小さいSUPにしっかりと立っている。オールを巧みに使い、グラつくこともない。

よく見ると髪の毛が一切濡れていない。一度も海に落ちていないということか。信じられない。俺は満足に立つことすらできなかったのに。納得いかん。なんでだ。

「体幹が太くて重心が低いせいだなきっと」

「ひでえ」

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若干の敗北感にまみれつつ、初めてのSUPを終えた。すっかり日が暮れている。ササッと砂と海水を落とし、車で10分ほどの距離のかんぽの宿 勝浦へ。お茶の間ゲストハウスにもシャワーはあるが、広いお風呂でのんびりしたいならば、近所のかんぽの宿がオススメだ。

車でかんぽの宿に向かっていると、完全に日が落ちてしまった。新島に行ったときと比べると、確実に日の入りが早くなっている。日が落ち始めたなと思ってから、真っ暗になってしまうのが早いのだ。もう夏も終わりなのか…。

「♪さよなら夏の日〜」

ラジオから山下達郎が流れてくる。少ししんみりした気持ちになってしまう。いかんいかん、ぼくのなつやすみはまだ終わっていない。

かんぽの宿に到着し、のんびり温泉につかる。漁とSUPで疲れた海神の身体に染みるようだ。露天風呂に入りながら、鼻歌で達郎を歌う。

温泉から上がり、宿の中を探検して歩いていると、大浴場からロビーに向かう途中にカラオケルームがあることに気がついた。個室ではなく、まるでスナックのような感じの大きな部屋だ。チャージ料などかからず、1曲100円で歌えるらしい。

部屋をのぞいてみると、誰もいない。大きなステージ上にスタンドマイクがある。こんなナイスな環境はまたとない。「カラオケやるぞ」と風呂上がりのまどかを呼び込み、100円玉を投入する。

歌うのは当然、「さよなら夏の日」。去りゆく夏を想い、情感たっぷりに歌い上げる。広々とした部屋で、誰に遠慮するでもなく歌うのは気持ちがいい。これはまさしくリサイタル。昔、公園の土管の上でリサイタルを開催した偉人のように、「♪ホゲ〜」と歌う。

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とりあえず1曲だけ歌おうと入ったカラオケルームであったが、勢いに乗って2曲目、井上陽水の「少年時代」。この季節に完璧にマッチした、我ながら天才的な選曲だ。聴いてください。心の友よ。

しかしどうしたことだろう。イントロが流れた途端、去りゆく夏に想いを馳せ過ぎたのか、ぐふぅと嗚咽がこみ上げるではないか。選曲に全くマッチしないマイクアクションで、センチメンタルを隠し通す。

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一方まどか。あくまでマイペースに昭和歌謡をダイナミックな振り付けで歌う。貴様は去りゆく夏とかどうでもいいのか。

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結局2人で3曲ずつ歌い、合計600円。かんぽの宿のコスパの高さ、おそるべし。満喫。

最終話「さよなら夏の日」に続く

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 - 海の男