Onアスリート 室谷浩二、セントレアでの出会い。

      2016/12/13

IM Japan 2013_Muroya

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2013年2月の東京マラソンEXPOで日本上陸を人知れず果たしたOn。

その直後、4月の宮古島トライアスロン、5月の横浜トライアスロンときて、6月はアイアンマン70.3セントレア・ジャパンにブースを出展した。On単体では出展料をまかなえなかったので、TIMEXと共同出展という体裁であった。というか、TIMEXに相乗りさせてもらい、人は俺だけが行くというやり方だった。

TIMEX_On_IM 70.3 Japan 2013

これまでの4ヶ月で、いわゆる数字は全く上がっていなかった。ただ、ひとつの仮説は当たったように感じていた。Onにまず興味を持ってくれるのはトライアスリートだろう、という仮説だ。そのようなわけで、俺はセントレア空港にひとり向かった。

ブースで一生懸命接客していると、ひとりの男性がブースに立ち寄ってくれた。スリムでメガネをかけた、物腰の柔らかい男性だ。「このシューズ履いてますよ〜 ^_^」と言ってくれた。ありがたいなぁ、と嬉しい気持ちになったことをよく覚えている。

レースを選手達の間近で応援した翌日、セントレア空港内で開かれたアワードパーティーを遠くから見ていた。各エイジの表彰台に上がる選手を眺めていると、50-54歳のエイジグループで1位になった人に目が止まった。あのときの人だ。あんなに強い人だったのか。

Award Party_IM 70.3 Japan 2013

アワードパーティーの後、俺はZootの丸さんやCompressportsの折内さんなど、ブース出展者たちと宿泊先のホテルで打ち上げをした。

打ち上げの最中、トイレに行くと、そこには先客がいた。俺は彼の隣に立ち、用を足した。ふと隣を見ると、先ほど表彰されていたあの人ではないか。思わず声をかける。

「あの……エイジ優勝とスロット獲得、おめでとうございます」

「ありがとうございます!Onの方ですよね?」

その人は俺のことを覚えてくれていた。嬉しさのあまりか、それまで考えてもいなかったこと、今ふと思い浮かんだことをそのまま口に出してしまった。

「Onをこれからも履いていただけませんか?Onアスリートになってもらえませんか?」

「こんな僕でよければ喜んで ^_^」

その優しく強い男性、室谷さんと俺はその場で握手した。まだ二人とも手を洗っていなかったが、それに気がついたのはしばらく後になってからであった。

セントレアの2ヶ月後、8月のアイアンマン・ジャパン北海道。室谷さんは、フィニッシュしてクラウドレーサーを手に写真を撮らせてくれた直後、倒れ込むように救護室に入っていった。その姿は未だに目に焼き付いている。

その室谷さんの姿を見て、俺はオリヴィエにこう言ったのだ。「Onを履いてアイアンマンになるんだ、いつか」と。

あのときに縁がつながったからこそ、今も俺はこうしてOnの人間として働いていて、アイアンマンにもなれたのだと思う。

あのとき、トイレの中で勢いに任せて話をしてみてよかった。握手してよかった。

手は洗い忘れたけど、それは俺と室谷さんの間でいまだに笑い話になっている。

IM Japan 2013_Muroya

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