On クラウドレーサー、世界200以上の表彰台を飾ったシューズ。

      2016/12/11

cloudracer_image

前回「ランナーズハイに挑戦?」に戻る

もう何度も同じことを言ってしまっているような気がするが、Onは基本的にスピードやペースでコレクションのカテゴリー分けをしていない。

ただ、その見た目や履き心地、走ったときの感触などから、最も「レーシング感」を与えてくれるのは、やはりクラウドレーサーだろう。

cloudracer

Onというブランドが日本に初上陸した2013年、俺はどうやってこのブランドを日本市場に浸透させたら良いのか悩んだ。マーケティングのセオリーやら戦略やら、一応頭をひねって考えてはみた。

しかし、そもそも当時の俺は、ランニングシューズもランニング市場もド素人だった。理屈だけで考えようとしたって、その理屈の土台となるものがない。それなら仕方ない。自分の直感を信じてみることにした。

当時のOnのラインナップで、「一番カッコいい」と直感的に思ったのが、初代クラウドレーサーであった。シルバーとオレンジのカラーリングでアッパーが透き通っており、圧倒的にセクシーな雰囲気を醸し出していた。それだけではなく、スイステクノロジーに裏打ちされた性能をもっていた。

Cloudracer13

当時の会社から十分なマーケティング予算をもらうことができなかった俺は、あれもこれもやることはできないと知っていた。作戦は単純。「クラウドレーサー一点突破」であった。その作戦が功を奏したのか、1年後には世界のどの国よりもクラウドレーサーは日本でよく売れるようになっていた。

初めてスイスに出張に行ったとき、「日本ではどうしてそんなにクラウドレーサーが売れるんだ?」とキャスパーやオリヴィエが驚いていたのを思い出す。「日本人 はやいひと おおい おもう」と流暢に答えたことで、「日本はクラウドレーサーの国」と思わせてしまったのは良い思い出だ。

クラウドレーサーにとって大きな出来事と言えば、なんと言っても2013年10月のアイアンマン・ワールドチャンピオンシップだろう。ベルギー人のフレデリック・ヴァン・リルデが、2代目クラウドレーサーのプロトタイプを履いて、コナの舞台を制したのだ。

frederik-van-lierde_kona-2013

オレンジとシルバーの初代から、ライムグリーンとシルバーの現行の2代目にアップデートされ、クラウドレーサーはOnの中で特別な立ち位置を確立した。あくまでシリアスなパフォーマンスシューズ、レースで勝ちに行くシューズ。それがクラウドレーサーとなった。

圧倒的な反発力を持ったレーシングシューズでありながら、脚に優しいクッション性をあわせ持つクラウドレーサーは、世界中の数々のレースで表彰台を獲得した。アイアンマンレースだけではなく、フルマラソンでは2時間4分台を、ハーフマラソンでは59分台を叩き出した。世界で200以上の表彰台を飾った、稀有なレーシングシューズとなったのだ。

cloudracer_image

ライムグリーンとシルバーの2代目クラウドレーサーが発売されたのは、2014年2月のこと。それ以来、モデルチェンジをすることなく販売され続けており、今年でもう3年目となる。そういうシューズは市場でも珍しいのではないか。

「クラウドレーサーのアップデートはいつ?」とよく聞かれるのだが、俺も同じ質問をオリヴィエたちにしたことがある。すると、納得の答えが返ってきた。

「世界で最も表彰台を飾っているレーシングシューズのひとつとして、クラウドレーサーに対するアスリートの要望は高い。

商売ベースのアップデートをして、彼らの要望に応えられなくなったら意味がない。

あらゆる面で今のクラウドレーサーを超えるものを作れると確信したときが、アップデートのときだよ」

クラウドレーサーを超えるもの。それはなかなか想像しにくい。ただ、それを発表できるとき、Onはまた一段階変化するのだろう。

次回「クライマシャツ」に続く

※ 「クラウドレーサーを超えるもの」に期待していただける方は、下の応援バナーのクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他スポーツブログ トライアスロンへ
にほんブログ村

 - On (オン)