決められた正解などない。

      2017/08/30

201705_チームラン_3

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ここ最近、オン・ジャパンの新しい仲間を集めることが大事な仕事になっている。カスタマーサービスに2人、セールスに2人、合わせて4人は採用したいと考えている。日本仕事百貨に求人広告が掲載されて以来、応募者が増えつつある。

Yasuko Maehara_2017

 

人を見て選ぶというのは、やはり簡単ではない。決められた正解などないからだ。それでもたまに、「どうすべきだろう」と思ってしまうことがある。そんなとき、この数年のことを思い出す。「どうすべきか」ではなく「どうしたいか」を軸に考え続けたこの数年を。

On office_2015

 

2015年1月、チューリッヒで「ビッグ・イン・ジャパン」プロジェクトが立ち上がった。同時に、Onチームの一員になることの意思表示も行った。

「もう少し考えるのかと思ってた」とキャスパーは驚いていたが、何のためらいも迷いもなかった。「おれ もう けっこん してない」という理由は3割くらいは本当だったが、どちらかと言えば笑いを取るためというのに近い。

本当の理由は他にあった。この頃、俺は誰かからの「○○すべき」「現実的には○○」という圧力を意識的に無視することにしていた。自分の感覚を大事にする訓練をしていたのだ。

2012年の9月、「俺は何がしたいんだ」と本気で考えた経験は、おそらく自分の人生を変えた。考えたきっかけはごく私的なことだったのだが、その結果得られたものは幅広かった。そうでありながら、実にシンプルでもあった。

 

「俺は自分の好きなことをやる」

 

言葉にすればたったこれだけだ。自分の心に問いかけて、直感的に「イヤだ」と思ったことはやらない。「面白そうだ」と感じたならやる。人の「○○すべき」は、一度自分の心というフィルターを介して、違和感があれば極力排除する。

こんな単純なことが最初は難しかった。訓練が必要だったのだ。「普通はこうだから」「一般的にはこうすべきだから」と漠然とした何かに左右され、自分の好き嫌い、あるいは皮膚感覚で物事を判断することがいつの間にか出来なくなっていたからだ。

自分の好き嫌いすら分からない人間が、酔っ払いから「おまえは何がしたいんだよ!俺は晩酌がしてぇんだよ」と詰められたところで、どう答えていいか分かるはずがない。感覚が鈍っているなら、まずはそれを磨く訓練をしなければならない。

そんな訓練を開始した頃、Onの仕事を始めることになった。その仕事は、自分の感覚を磨く訓練にはもってこいだった。新しい業界に飛び込むにあたって、「○○すべき」「現実的には○○」が列を成して俺を待っていたからだ。

曰く…

 

「ランニングシューズはキロ○○分でカテゴリー分けされているべき」

 

「新商品が出たら、既存商品はマークダウンするべき」

 

「業界未経験の人間がマーケティングするなんて現実的に難しい」

 

「Onのような『ギミックシューズ』を日本で根付かせるのは現実的に難しい」

 

経験のあるエキスパートたちが「○○すべき」「現実的には○○」と言えば、素人の人間なら最初はたじろぐ。もちろん俺もだ。ただ、自分の感覚に照らし合わせて、理解できないこと、腑に落ちないことは極力やらないようにした。「俺自身がどうしたいのか」を軸に考えた。

確固たる何かがあったわけではない。それでも、自分の直感を言葉で説明できるようにはしておいた。それもまた訓練だ。ただし、どこにも正解はない。正解はないのだが、自分の選んだものをそこに近づけるのは自分の行動だと知っていた。

そんな訓練を繰り返して、この数年やってきた。色々なことはあったが、これまでのところ、自分の選んできた物事は間違いではなかったと思える。

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そう、結局時間はかかる。今すぐそれが正解かどうか分かるはずがない。時間をかけて、行動を続けて、「あれは結構良い選択だったかもな」と後で思えるようにするしかない。

「どうすべきか」ではなく「どうしたいか」。軸足をそう変えた途端、楽しい日々が目の前に広がった。Onがそう俺に教えてくれた。次にOnに加わる人にも、楽しんで日々を送って欲しいと思う。

 

次回「ヤスコは山へ、カズトシは屋上に洗濯へ」に続く

※ 応募期間は9月6日までです。いい出会いがあることを願っています。
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