アイアンマン・ケアンズ挑戦記 2016 – 第6話「目標、再確認」

      2016/08/19

Confirmation my target

第5話「モーニングマン」に戻る

アイアンマン・ケアンズに万全の状態で出場するには、1週間ほど休みを取らなければならない。1週間休みを取るためには、練習以外にもそれなりの準備が必要だ。

ミーティングに次ぐミーティング、そして新商品「クラウドベンチャー」の発売準備に追われ、さてようやくパッキングしようと思った出発前日の夜8時。やはりケアンズに行く室谷さんから連絡が入った。

「駒ちゃん、バイク輸送のバスとか選手移動のバスとか予約した?」

「えっ?バス?えっ?」

アスリートガイドをろくすっぽ読んでいなかったため、室谷さんがそもそも何を話しているのかわからない。室谷さんの懇切丁寧な説明のおかげで、T1とT2の間が25km離れており、シャトルバスで移動しなければ、バイク預託もできないことが判明した。

「絶対すぐに予約してや!バス乗れんでー!!」

「は、はははい。。すぐやります。。。」

大慌てでアスリートガイドをプリントアウトする。しかしなんだ、この分厚い本は…。そしてなんでこんなに複雑なのだ…。

室谷さんの連絡から2時間半後、ようやくバイク輸送用シャトルバスや選手移動用シャトルバスの予約が完了した。全貌がようやくおぼろげながら見えてきた気がする。海外のアイアンマンに出る人たちって、こんなことまでやっているのか。アイアンマンってやっぱりすげぇ。

とりあえず、理解した内容を、遠藤さんみずおに連絡する。しかし返信がない。きっと寝ているのだろう。あのモーニングマンは9時には寝ているはずだし。

ところが、深夜1:30になって、遠藤さんからグループメッセージが入った。起きたようだ。彼の眠りは浅く、3時間ごとに起きてメール処理するという、カズさん情報は本当だった。

驚いたことに、二人はこの時間になってやり取りを開始した。ワクワクしてるのか。遠足前の小学生か。早く寝ろや。やむを得ず俺も参加し、先ほど調べたにわか知識を駆使してスケジュールを詰めていく。深夜2時半、なんとかなりそうだとみんなで少しホッとする。おやすみなさい。しんでしまうわ。

ケアンズ出発当日、2016年6月8日、朝7:30。起床、バイクパッキング開始。なんのかんので随分慣れてきたようで、30分かからず終了。すかさずデスクワーク。

朝10:00、スケジュールの最終確認のため、遠藤さんの事務所へ。ドアを開けてビックリ。ローラーをやっている。さすがモーニングマン、ルーティンを崩さない。

Morningman_3

上半身裸の遠藤さんと打ち合わせし、やっと方針が固まった。これから一件商談したら、俺も準備の詰めに入ろう。

Meeting with Endo

商談が終わって15時半。そろそろ出発の時間だ。しかしなんだろう。まだやり残したことがあるようで、全くアイアンマンモードにスイッチが切り替わらない。

「出発前に写真撮りましょうよ」

ヤスコさんがそう言ってくれるのだが、どうも出発する感じがしない。心の準備不足が否めない。

「そ、そう?写真か…どんな感じで…?」とまごついてしまう。すると、ヤスコさんがホワイトボード上のあるものを指差した。

“Hiroki – Challenge IM again!!”

ハッとした。そうだ、何をやってるんだ。自分で貼ったゼッケン、自分で書いた目標だ。アホか俺は。今回こそアイアンマンになるんだ。そう決めたんだった。2連敗だけはあり得ない。去年の負け試合の名残を指差し、写真を撮ってもらう。

Confirmation my target

15時45分、ヤスコさんとアキコさんに送り出してもらいつつ、遠藤家・駒田家出発。こうして送り出してもらうと、なんだか気持ちが盛り上がる。心の準備不足とか言っておいて、我ながら単純だ。

しかし、アイアンマンに参戦するのだと少し実感した途端、やや緊張し始めた。これはアレか、レース前のアキコ状態か。「こわいな〜やだな〜」とパソコンの前で呟き続けるアキコさんの姿がフラッシュバックする。

しかし、アキコ状態なら悪くない。なんのかんの言いながら、彼女は最後にはちゃんとやり遂げるわけだから。

Endo_Komada_family

横浜YCATから成田空港へ向かう途中、Facebookで気になる情報を入手した。Di2のバッテリーは機内に預けられず、手荷物として機内に持ち込むしかないらしい。バッテリーが付いたままのバイクを預けようとした人は、放送で呼び出され、飛行機の出発時間に間に合わなかったとか。

…預けられないってことは分解しないといけないのか。俺にできるだろうか。いや無理だ。そもそもどこにバッテリーがあるか分からない。室谷さーん!たしけてー!!

「もしもし、駒ちゃん?VIPERのバッテリー?」

「はい、そのまま預けられないって聞いて…」

「シートポストの中にあったはずやけど…分解は難しいなぁ…」

ケアンズに飛ぶ前にDNSなのか。それだけは避けたい。

「いざとなったら、シートポストごとバッテリー引っこ抜いて、丸ごと手持ちで機内に持ち込めばいいと思うよ!」

そ、そうか…。さすが室谷さん、天才すぎる。「ありがとうございます!」とお礼を言い、同じくバッテリー問題を抱えていた遠藤さんと作戦を練る。そうこうしているうち、18時、成田空港第3ターミナル到着。

到着するやいなや、遠藤さんと2人でシーコンを開け、バッテリーの取り外しを試みる。遠藤さんは、ちょちょいといじっただけで、スムーズにクリアしたようだ。手には小さな部品を握っている。Di2のバッテリーってこんなに小さいのか?

室谷さん情報によれば、VIPERのバッテリーはシートポストの中のはず。しかし、遠藤さんが握っている小さな部品と同じものが、俺のバイクのDHバーの下にある。一体これはどうしたことだろう…。

ともかく、その小さな謎の部品を取り外し、バイクを預けることには成功した。これで出国できそうだ。

Di2
※ 後にこれはバッテリーではなく、「ジャンクション」なる部品だということが判明。

バイクも無事預け終え、さあメシ食って出発…と思っていると、空港の入り口から見覚えのある二人組みが登場。マッサさやかちゃん#セクシーとはこういうことだろう?

わざわざ見送りに来てくれた2人と一緒に、出発直前に集合写真を撮る。さやかちゃんと握手し、「こまさん、絶対イケる」というマッサの激励を背中に受けつつ、いざケアンズへ。

ありがとう。絶対にアイアンマンになって戻ってくるよ。

Before departure for Cairns

第7話「哀愁のコアラ、幸運のユリシス」に続く

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