アイアンマン・ケアンズ挑戦記 2016 – 第10話「応援ボード」

      2016/08/21

Madoka's board IM Cairns version

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2016年6月11日(土)、レース前日。朝7時、起床。

起きてすぐに準備にとりかかろうとすると、SMSメッセージが入っていることに気がついた。スイス本社のセールス担当者、クラウディオからだ。

クラウディオは、去年のアイアンマン・チューリッヒに初挑戦し、見事アイアンマンになった男だ。俺の洞爺湖でのDNFを悔しがってくれた一人でもある。ちなみに彼は、Onのムービーに主役として出演している。

そのクラウディオのメッセージには、こう書いてあった。

「ヒロキ、君の冒険の幸運を祈っている。君なら必ずできる。自分を信じろ。頑張れ。- クラウディオ」

グッと気持ちが熱くなった。このタイミングでこのメッセージは本当に嬉しい。なんていい男なんだ。さすがクラウディオ。ありがとう、頑張るよ。トイレでグッと拳を握りこんだ。

Run_Bike_gear bags

レース前日の今日、ランバッグもバイクバッグも預けることになる。そして、バイク預託もある。忘れ物がないよう慎重に準備を行い、10:30 エスプラネード発パームコーブ (T1地点) 行きのバスにバイクを乗せた。バイクは14:00-15:00頃、T1に到着予定らしい。

今回のレースで複雑なのは、まずバイクを先にT1に送り、その後選手がバイクを追いかけるようにT1へ行き、そこでバイクを受け取って預託を済ませること。このような流れは、他のレースで経験したことがない。ともあれ、無事にバイクを送り出せたので、とりあえずは一安心。続いてランバッグの預託も完了させた。

Run bag

あとは、13:30発のパームコーブ行きのバスに乗り、バイク預託を済ませれば今日のやるべきことは終了だ。明日のレースに向け、着々と進んでいる。緊張感が高まってくる。

Cairns Esplanade

13:30、シャトルバスでT1地点のパームコーブへ向かう。エスプラネードからT1まで、バスで約40分。ゆっくり寝ていこう。

Shuttle bus

14:15、パームコーブ到着。続々とバイクが到着しており、いよいよアイアンマンが始まるのだと思わせてくれる。

Palm Cove T1

パームコーブに着いてすぐに気になったのは、海の状態だ。T1内を歩いていると、海鳴りが聞こえてくる。何事かとビーチに出てみると、凄まじいうねりを見せる海。宮古島であれば確実にデュアスロンになるようなコンディションだ。これで泳げるのだろうか…。

Palm Cove_wave

海の状態は気になるが、まずはやるべきことを済ませよう。到着しているバイクの確認を終え、バイクバッグと合わせて預託を完了させる。

Endo bike registration
T1 Bike registration

俺と遠藤さんのバイク設置場所はわりと近い。一方、第一次大戦前生まれとして登録されたみずおの場所は、かなり遠いところにある。無事にバッグを預けられたかなと思っていると、遠くからみずおの笑い声が響いてきた。どうしたのだろうと行ってみると、みずおは年配のアスリートたちと談笑していた。

「見たことのない名前が同じエイジにいるなぁって、仲間内で話してたんですよ〜」

なるほど、この方は80歳以上のエイジアスリート。レース番号1695、Satoshi Tomitaさん。聞けば、ハワイに10回も行っているという。正真正銘のレジェンドだ。

大型新人現る!って思われましたか?」

そうTomitaさんに聞くと、破顔一笑して「まさにそう思っていました!(笑)」と答えてくれた。その隣で、大型新人・みずおはひたすら恐縮している。記念に写真撮影。光栄です。

Mr. Satoshi Tomita

今日の準備を全て済ませ、ホテルに戻ってきたのは18:00。ちょうどその頃、日本にいるOnジャパンの仲間たちから写真が届いた。明日、アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパンに出場するアキコさんと、彼女の応援にプライベートで駆けつけたカズさんヤスコさん

Onジャパン、いいチームだ。誇らしくなる。アキコさん、明日頑張ろう。俺も頑張る。

My On friends in Japan

18:30、夕食をササっと済ませるため、初日も行ったコマログ4.2獲得のタイ料理屋 “Tia’s Cafe in Cairns”へ。道中、綺麗な夕焼け空にしばし見とれる。明日、きっとこれを見ながら走り、真っ暗闇を引き続き走るのだろう。

Grosvenor in Cairns_outside
Thai food again

最高にうまいタイ料理でカーボローティングを済ませ、シャワーを浴びてからタトゥーシールを貼る。Mドットのシールを貼ると、気持ちが盛り上がる。

Race number 886

今回の目標は、あくまで完走。洞爺湖でなれなかったアイアンマンに、ここケアンズで必ずなることだ。ただ一応の目安として、数字を考えてみる。まどかとしても、目安となる数字がないと応援しづらいだろう。

Swim 3.8km: 1 hours 30 min
Bike 180km: 7 hours 15 min
Run 42.2km: 5 hours 30 min
Total: 14 hours 15 min

今年4月の宮古島のフィニッシュタイムは、13時間12分だった。宮古島よりスイムが800m長く、バイクが23km長いアイアンマンで、これはムシが良すぎるだろうか。

去年のアイアンマン・ジャパンでは、波ひとつない洞爺湖で1時間半だった。あのうねりまくるパームコーブの海で、同じタイムでいけるのか。ニセコアンヌプリを含んだ世界最高難度のバイクコースよりフラットとはいえ、この暑いケアンズでちゃんと漕げるのか。なにより、あのときカットされてしまったランを、今回はちゃんとクリアできるのか。考えれば考えるほど不安になる。

「博紀〜!見てみて〜!!^o^」

考え込んでいた俺に、まどかが話しかけてきた。「どうした?」と振り返ると、そこには “Hiroki Komada, You are an IRONMAN!” と描かれた応援ボードを掲げたまどかの姿。宮古島の応援ボードと違う。いつの間に新作を?なんだその浮かれた感じの花輪は。いつのまに身につけた?

「明日はこれもって応援するからね!頑張って!!」

そうだ。今回こそアイアンマンになった姿を見せるんだ。全力でフィニッシュラインを目指そう。レースまであと11時間。

Madoka's board IM Cairns version

第11話「前借り」に続く

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