ハセツネ挑戦記 2016 – 第11話「ハセツネ第1関門、百式あらわる」

   

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第10話「ヤスコ、長谷川恒男CUPスタート」に戻る

 

「さて、最初の応援ポイントはどこだねカズさんや」

「ええと、第1関門の20km地点ですかね〜」

 

4月のハセツネ30Kでは、俺は15km地点で既にボロボロであった。藤田さんの応援がなかったら、どうなっていたことか。いかにヤスコとはいえ、20km地点ではかなり疲れていることが予想される。

 

「よし、そこにしよう。ヤスコ、いつそこに着くかな?」

「スタートから3時間くらいだと思うので、16時くらいですかね」

 

デキる男、カズはすかさずGoogleマップで第1関門への行き方を調べる。そこに行くためには、最寄りのパーキングから2km程歩くらしい。それならササっと行けるはずだ。しかしカズが懸念を示す。

 

「駒田さん、おかしいです。地図には『徒歩1時間20分』って書いてあるんですよ。。」

 

何故そんなにかかるのだろう。ちょっとした山道だって、30分もあればいけるだろ。首をかしげながらパーキングに行くと、カズが係員さんから止められた。

 

「お兄ちゃん、相当キツいよ、この道。それに、もうすぐ暗くなるから、そしたら歩けないよ」

 

そんなにキツいのか。歩けなくなるくらい暗いってマジか。やめとくか?

 

「大丈夫です、イケます」

 

そう言うと思ったよ。全自動かお前は。

 

カズが力強く宣言するのを、俺はハセツネ名物・PAIL TOILETの中で聞いていた。

ヤスコも待っていることだし、行くしかないか…。

 

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30分後。俺たちは、山を甘く見たことを早くも後悔し始めていた。

 

「絶対2km以上あるだろ、これ。。」

「そうですね。。。」

 

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霧が覆う森の中を、俺とカズは歩く。それにしてもなんという急坂か。汗がどんどん噴き出してくる。コンフォートTしか着ていない軽装で来たことを後悔する。

 

「だから1時間20分だったんですね。。。」

「。。。」

 

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さらに20分後、霧の向こうから歓声が聞こえてきた。着いた、第1関門20km地点。もう汗だく。俺が20km走ったわけでもなんでもないのに、何故か達成感と感動を覚える。

カズの事前の読みによれば、ヤスコがここ20km地点に到着するのはスタートから3時間少し。今はスタートから2時間55分後。読み通りなのであれば、そろそろ来るはずだ。

しかし、現場に到着してみると、周りの人たちが「そろそろ女子トップが来ますね」などと言っている。

 

「ヤスコ、女子トップ…なわきゃないよなw」

「読みが外れましたねw」

 

これからどのくらい待つのだろう。あと数時間で日が沈む。こんな格好で耐えられるのだろうか。

 

「あれ?駒田さん?」

 

これからの数時間をどう耐えるか、暗澹たる気持ちでいたとき、アシックスの澤田さんが声をかけてくれた。アシックスチームと一緒だ。彼女たちはしっかりと山の格好をしている。さすがデキる女。一方俺、暑さのあまり袖を日向小次郎のように捲り上げている。

 

「駒田さんどうしたんですか!少年ですかw」

「う、うん。こんな感じだと思わなくてね。。」

「ビショビショじゃないですか〜。これあげますよ^_^」

 

そう言って澤田さんが取り出してくれたのは、金ピカのアルミホイルのような物体。

 

「これアレだよね、遭難のときのw」

「そうそうw」

 

とりあえずビッチャビチャになったTシャツを脱いで絞ってみると、ガッツリ水が滴り落ちる。一通り絞り終え、またTシャツを着込むと冷えが強い。

 

「さ、さむいかも。。」

「いま使ってw」

 

勧められるままに金ピカを広げて身体を包み込むと、じんわりと暖かさを感じる。

 

しかしこれは…。

 

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全身金ピカ。

 

ハマのダンディズム改めポセイドン改め百式です。以後よろしく。

 

「応援に来たヤツがエマージェンシーブランケット着るって、前代未聞だよね」

 

アシックスチーム「www」

 

「アシックスさんは命の恩人です」

 

アシックスチーム「www」

 

マジで感謝。アシックス、ありがとう。このヒロキ・コマダ二等兵、終生このご恩は忘れません。

 

それにしてもヤスコまだかオイ。しんでしまうぞ。

 

第12話「ヤスコ奮戦、俺たち死闘」に続く

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