On クラウドエースとクラウドフライヤーの違いについて。

      2018/10/26

Cloudace_Cloudflyer_outsole

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今年のアイアンマン世界選手権で、稲田 弘さんが世界最高齢アイアンマンチャンピオンになった。

フィニッシュランを駆け抜けたとき、稲田さんの足元にあったのは、「Onの切り札」クラウドエースであった。

 

 

クラウドエースの特徴。

 

クラウドエースの特徴を端的に言えば、こうなる。

 

「着地の瞬間の極めて高いクッション性と安定性、蹴り出しの瞬間の爆発的な推進力」

 

Cloudace Shadow Rust

 

今からOnを選ぼうとしている人 (しかも詳しい人) は、ここで疑問に思うかも知れない。

 

「極めて高いクッション性と安定性……

 

 

クラウドフライヤーとどう違うんだ?」

 

と。鋭い。

 

All-new Cloudflyer

 

 

クラウドエースをはじめて見たときに感じた疑問。

 

実は、この質問は、俺がクラウドエースをはじめて見たときに考えたことだった。オリヴィエや彼のチームにこの質問を投げかけたとき、「鋭い」と言われた。ちょっと嬉しかった。

ただ、帰ってきた答えはこうだった。

 

「鋭いけど、別物だよ」

 

実際に履いてみると、確かにその通り。でも、「履けばわかる」とだけ繰り返していると、このブログの意味もあまり無くなってしまう。

そこで、この記事では、「クラウドエースとクラウドフライヤーの違い」についてできる限り語ってみたいと思う。

 

クラウドエースとクラウドフライヤーの共通点と相違点。

 

まず、先日作ったこのポジショニングチャートを見てみて欲しい。これを見れば、両者の共通点と相違点がハッキリ分かるはずだ。

Onポジショニングチャート_201810

 

クラウドエースとクラウドフライヤーのポジショニング。

まず、クラウドフライヤーもクラウドエースも、「クッション・サポート」の方向に突き抜けている。Onの中で、このふたつはいずれも「スタビリティ系」に位置付けられているのだ。

ただ、クラウドエースは、クラウドフラッシュに迫る勢いの「反発性・応答性」を持っている。この点が、クラウドエースとクラウドフライヤーの明確な違いとなる。

 

クラウドエースとクラウドフライヤーの共通点。

実際に履いて走ってみると、どちらも非常に安定性が高い。着地したときのグラつきをほとんど感じない。

これは、どちらもソールの接地面が他コレクションより広がった形状をしているからだ。たとえば、クラウドフライヤーとクラウドを比べてみよう。

クラウドフライヤー_クラウド比較

左がクラウドフライヤー、右がクラウド。見た通り、明らかにクラウドフライヤーの接地面の方が広い。接地面が広いから、単純に安定性が高い。

クラウドエースとクラウドフライヤーのソールを合わせてみると、こうなる。クラウドフライヤーより、ややクラウドエースの方が広い。

Cloudace_Cloudflyer_outsole

ただ単に着地時のグラつきを抑えたいのであれば、ソールをより末広がりにすればいい。

ただ、そうすると接地時間が不必要に長くなったり、シューズ全体に「もたつき感」が出てしまう。そこをどのように料理するかがポイントなわけだ。

 

クラウドエースとクラウドフライヤーの相違点。

クラウドフライヤーは、そのもたつき感を出さないために、非常に軽量に仕上がっている。26.5cmで255g程度だ。クラウドフライヤー級の安定性とクッション性で、これは驚くべき軽さだ。

一方、クラウドエースは、26.5cmで約335g。Onの中では最も重量がある。しかし、履いてみるとその重量をほとんど感じさせない。「もたつき感」も皆無と言っていい。

その理由は、2つある。

1つ目は、クラウドエースのソールの前半分と後ろ半分の構造が違うこと。

2つ目は、スピードボードの素材が違うことだ。この2つが、クラウドフライヤーとの相違点。もたつき感を出さないための料理方法の違いというわけだ。

 

相違点その1。

クラウドエースの後ろ半分は、柔らかく安定性の高いEVA製。前半分は、反発力と応答性に優れたラバー製だ。この構造を採用しているのは、クラウドエースのみだ。

クラウドフライヤーのソール後ろ半分に、クラウドサーファーのソール前半分が付いているようなイメージと言えば分かりやすいだろうか。

この構造を採用していることにより、着地の瞬間は柔らかく、それでいて蹴り出しの瞬間に「スパッ」と重心移動が生じるような感覚がある。

Cloudace detail_2

相違点その2。

クラウドフライヤーに使われているスピードボード (足の形をした板バネ) は、特殊樹脂製。つまり、プラスチックだ。

一方、クラウドエースに採用されているのは、スキー板や陸上短距離スパイクなどに用いられている、Pebaxという素材だ。このPebaxは、圧倒的な弾性と剛性が特徴。Onでは、クラウドフラッシュとクラウドエースに採用されている高級素材だ。

この素材の違いが、蹴り出しの瞬間の推進力に大きく影響する。

先ほどのポジショニングチャートを思い出して欲しい。クラウドエースが「反発性・応答性」の方向にも突き抜けているのは、Pebax製スピードボードのおかげなのだ。

 

履いた瞬間、疑問はアッサリ解消した。

 

かなり長く説明したが、分かってもらえただろうか。

 

「鋭いけど、別物だよ」

 

オリヴィエがそう言った理由は、クラウドエースを履いた瞬間に理解できた。クラウドエースとクラウドフライヤーの共通点と相違点もだ。言葉で理解できたわけではなかったが、感覚的にスッと分かった。

そして、それは俺がOnの社員だからというわけではない。お店のスタッフに履いてもらったときも、Onをはじめて履くランナーに履いてもらったときも、「おっ、全然違う!」と言ってもらえた。

クラウドエースは、極めて高いクッション性・安定性と爆発的な推進力をあわせ持った、まさに「切り札」な1足だ。クラウドフライヤーは、非常に安定性が高く、「足腰に優しい」ということが伝わってくる優しいクッションが特徴だ。

共通点はある。しかし、明らかに別物だ。この記事が参考になれば嬉しいが、どちらが好みの1足になるかは、やはり履き比べて欲しいと思う。

 

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次回「クラウドエッジ ムーンライトと満月ランと宇宙の話」に続く

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