空手ガンプラマラソン詐欺、荒行中の荒行 – 第3話「ザクとの出会い」

      2016/09/15

ZAKU Box

第2話「怒りの征遠鎮」に戻る

2014年10月某日。

「日本に、Onジャパンを作ろう」

それこそが、俺がOn共同創業者キャスパー・コペッティに伝えたかったメッセージだった。

俺にとって一世一代のプレゼンを真剣な表情で聞いてくれたキャスパー。そのプレゼンの最中、まるで見計らったかのようなタイミングでコナから「ヒロキを必ずファミリーに迎え入れろ」とキャスパーにメールを入れてくれたオリヴィエ。

今の段階で、俺のやれることは全てやった。出し尽くした。あとはキャスパーたちの判断に委ねるしかない。

鎌倉のマンションに戻り、ソファーに倒れこむと、ドッと疲れが出た。そしてそのままひどい風邪をひいてしまった。

その週末は、アイアンマン・ハワイだった。キャスパーやオリヴィエたちはコナでブース運営している。Onアスリートたちはそこで戦っている。俺はそれを、横になりながら応援していた。

Co-founders

コナでのOnアスリートたちの走りを見ていると、アイアンマンに対する憧れがフツフツと湧き上がってくる。以前、オリヴィエに約束したように、いつか俺もOnでアイアンマンになるのだと気持ちが昂ぶる。

しかし、週が明けても風邪はよくなる気配がなかった。かなりひどくやられてしまったらしい。会社から帰っても走れず、空手もできない状態がしばらく続いた。

(走れない、空手もできないだと、やることがないな…)

そんなとき、道場の仲間との会話をふと思い出した。あれは確か、由比ヶ浜の海飲みのときのことだ。空手以外にどんなことしているのか、という話題のとき。

「最近のガンプラってよくできてるんだよ〜」

「ガンプラか〜。小学生の頃、作ったなぁ。妹に尻で潰されてから作らなくなったけど(笑)」

「コマちゃんならきっとうまく作りそうだね。なんとなくだけど」

…最近のガンプラとは、一体どんなものなのだろう。寝っ転がりながら検索していくと、俺はすぐに引き込まれてしまった。なんだこれは。小学生の頃に作ったものとは別物だ。

あの頃のガンプラは、ほとんど直立不動しかできないものだった。腕は肘のところで90度くらいしか曲がらず、膝もあまり曲がらない代物だった。色だって塗り分けないと、とても見られたものじゃなかった。

そうだったはずなのに、これはどうしたことだ。ほとんど人間と同じ、というくらい自由自在に動く。パーツも初めから細かく塗り分けられていて、ただ組み立てるだけで見栄えのするものができるらしい。

気がつけば、俺は一番好きな「ザク」をAmazonで買っていた。その翌日には、もう宅配ボックスに届いていた。

ZAKU Box

早速箱を開けると、非常に細かい部品がギッシリと詰まっていた。以前のガンプラは、例えば太腿の部分では2つのパーツを重ね合わせればそれで終了だったはず。しかし、この「RG (リアルグレード)」という種類のザクは、脚の骨組みに装甲を何重にも重ねていくように組み立てるのだ。

パーツは細かいが、取扱説明書は非常に分かりやすく、順を追っていくだけで問題なく組み上がっていく。2日程度で組み上がってしまった。とりあえず、組み上がったザクに前屈立ちと正拳突きをさせてみる。

Zaku without weathering

なんだろう…。確かに組み上がってはいるのだが、プラスチック感がむき出しだ。それというのも、このツヤツヤした質感のせいなのではないか。どうも納得いかない。これでは見栄えがするとは到底言えない。

俺はすぐにまた検索をはじめた。プラスチック感むき出しのオモチャを、晴れてジオンのザクにするために。

第4話「ヒロキ・コマダ二等兵」に続く

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