九十九里トライアスロン 魔城カサブランカ編 – 第5話「前島、アウト」

      2016/08/01

99T Before the race

第4話「Gとの遭遇」に戻る

Gとの激戦を潜り抜け、ゴキブリフマキラー Wジェットの余韻が残る部屋で俺たち3人は就寝した。しかし、痛みでうんうん唸る前島さんが哀れで、なかなか寝つけない。ちなみに、超人墓場出身の吉田編集長は即座に寝たようだ。

しかし、俺もいつの間にか眠っていたらしい。9月20日(土) 7:00、雨の音で起床。それと同時に前島さんの「痛い〜(T_T)」の声が聞こえてきた。前島大介選手、無念のDNS…。

前島さんのDNSに笑いと涙をこらえつつ、いつも通りシャワーを浴びてヒゲを剃ろうと、例のジャグジーに向かった。シャワーを浴びていると、隣に気配を感じる。

アマガエル。

うん、雨が降っているから出てきたんだね。お湯がかかると熱いから気をつけなさい。この魔城で1日過ごしただけで、少々のことでは動じないメンタルを身につけた。

Frog

シャワーから上がり、レースナンバーのタトゥーシールを貼る。マネージャー役に回った前島さんが貼ろうと試みる。ところが、吉田さんのシールでいきなりひとつ失敗。

「あぁ…マネージャーとしてもだめ……(T_T)」

どんどんネガティブな雰囲気に陥るニーマルニ。無念の男・前島をなだめつつ、なんとか予備のシールを貼り終え、ひとまず準備を完了した。

Tatoo sticker

そろそろ出発というとき、バッグの中にある正露丸を探っていると、カミソリで親指の皮を削いでしまった。溢れる血潮。

「あ〜DNSですね!!」 久しぶりに嬉しそうな前島さん。

さて、レース会場に行くか…(T_T)

ところがここでひとつ、小さな問題発生。チェックアウトはどうするんだ?そもそも、厳密に言えば俺たちはチェックインをしていない。ただ「ニーマルニ、ヨニンね!ヨンマルニ、サンニンね!」と言われただけだ。宿帳に名前の記入もしていない。

しかし、この問題は、ここカサブランカを見出した敏腕の梅ちゃんが解決してくれた。解決方法は知らん。ともかく、1人¥3,500を支払う。安いのか高いのか、若干判断に迷う。

外に出ると雨がパラつき、少し肌寒い。吉田さんと柴田さんが乗るランスタ号に、我らが「TEAMカサブランカ」全員分のバイクを載せ、俺たちは前島号で移動。

会場に到着し、駐車場に車を停め、バイクをトランジションまで移動していると、「駒ちゃん!」と声をかけられた。千葉に住む仲間、卓ちゃん。来ていると聞いていたのだが、ここにきてやっと会えた。しっかり握手し、健闘を祈り合い、ひとまず別れる。

トランジションまではかなり距離がある。スイムフィニッシュからバイクスタートまで、1kmほどあるらしい。オフィシャルガイドブックにも、「日本一の長さを誇るトランジションエリア」と書いてあった。

トランジションエリアを移動していると、タイム計測の準備をしていたTEAM TRIATHLON BLUE-TRAIN (ブルトレ) の船越さんと出会う。スイムフィニッシュ地点で計測の仕事をしつつ、応援してくれるらしい。仲間がいてくれるのは心強い。

雨が止まない中、トランジションのセット完了。実は、吉田さんだけでなく、も今回がトライアスロンデビューだ。彼女がどうしているか、様子を見に行く。

その途中、ブルトレのTシャツを着た女性を発見。Facebookで繋がってはいたが、これが初対面のさやかちゃん。「はじめまして!」と握手をしていると、上から聞き覚えのある低い声が落ちてくる。上を向くと、応援に駆けつけてくれたブルトレの茂木さんがニコニコ笑っている。ブルトレのメンバーと次々会えて、嬉しい限りだ。

優は、思いのほかしっかりとセットをしていた。これなら安心だろう。梅ちゃん、優、さやかちゃんと、また1kmかけて駐車場に戻る。駐車場には、広々としたハイエースの茂木号が拠点として待機していてくれた。

一通り全て準備を終えた10時30分。レースまで約1時間。まだ雨は降り止まない。トライスーツしか着ていないので、寒くて仕方がない。少し震えるくらいだ。寒さしのぎのため、優が作った謎の「PowerBar クッキー」とやらを食べる。だが、一向に身体は温まらない。寒さに震えていると、愛に溢れた漢、茂木さんがカラフルなタオルを手渡してくれた。

「ポンチョだよ。ちょっとの間だけでも着ておきな」

実にかわいらしいポンチョなのだが、実際に着てみると黒魔道士的な怪しさを醸し出してしまった。バナナを手にしているだけなのに、祈祷の祭具を持っているような雰囲気になる。梅ちゃんとさやかちゃんの爽やかな笑顔の横で、顔も写らない謎の写真が出来上がった。それもこれも全て魔城のせいだ。

99T Before the race

レース30分前。茂木さんのおかげで随分と温まった。このままずっと黒魔道士でいたいがそうもいかない。念のための正露丸を3錠飲み、喘息薬を吸引し、スイムスタート地点へ向かう。

黒魔道士のローブを脱いだからか、カサブランカの呪いか、さっきからクシャミが止まらない。喉の奥が腫れているような気もする。久しくなかった、喘息の前触れのような感じ。大丈夫だ、だからこそ薬を吸っておいたんだから…。

そして11時40分、レーススタート。実は、これが宮古島ぶりのスイム。我ながら準備不足も甚だしい。だがぶっつけ本番、やるしかない。

第6話「カサブランカの呪い」に続く

※ このお話のメインはもう終わり。あとはおまけのようなレースレポート。それでも応援してくれる方は、下の応援バナーのクリックをお願いします。
にほんブログ村 その他スポーツブログ トライアスロンへ
にほんブログ村

 - 九十九里トライアスロン2014